心不全
時が過ぎるのも早いもので、開院して5月1日で1年になります。これまで、患者様に満足していていただける医療が出来なかかったことも多々あるように思います。今後も、院長、スタッフ一同、日々勉強して精進する次第です。
さて、議題の心不全ですが、定義としては「心不全とは心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です」とされています。心不全の症状は多くあり、むくみや息切れなどわかりやすいものから、腹痛、不眠、眠気、倦怠感、食欲不振など症状からは想像しにくい場合もあります。レントゲン写真や心電図、心臓エコー検査など心不全を診断するツールは色々ありますが、採血で簡単にスクリーニングできる項目があります。それは、ナトリウム利尿ペプチド(BNP、NT-proBNP)です。心不全リスクがある病気の高血圧、糖尿病、肥満などがある場合は、心不全の前段階である前心不全となっている可能性もあり、ナトリウム利尿ペプチド(BNP、NT-proBNP)が上昇している場合は、精査が必要となります。高齢になると心不全リスクが高くなり、2040年頃には心不全患者数が最多となることが予想されています。当院でも、これからの地域の心不全治療の支えになれればと思う次第です。